結論:距離は年間の基準線、年式は安全装備とモデル価値の線。二つの交差点で相場の帯が決まる。例外は人気車種と輸出需要。
年間走行の基準
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国産一般セダン ミニバン SUV
年間8,000〜12,000キロが中央値 -
軽自動車
年間6,000〜10,000キロ -
輸入車 大排気量
年間6,000〜8,000キロで低走行が評価されやすい
基準を大きく上回ると減点、下回ると加点。ただし整備記録の厚みで補正が効く。
年式の節目
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フルモデルチェンジ直後は旧型が下振れしやすい
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マイナーチェンジで安全装備が更新された年は分水嶺になる
例 ADASの有無、ACC 渋滞追従、LEDヘッドライト化 -
車検サイクルのタイミング(2年、4年、6年)で手放しが集中し、供給過多で弱含むことがある
ざっくり帯の見方
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年式新しい×走行少:高値帯。写真と一次情報で最大化
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年式新しい×走行多:中位帯。整備記録と消耗品更新で回復
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年式古い×走行少:装備の古さを補えるかが鍵。限定車や稀少色で上振れの余地
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年式古い×走行多:輸出や部品取りの需要に活路
小さな調整で効く点
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走行は直前に無闇に伸ばさない。査定移動は複数社を同日にまとめて距離増を抑える
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タイヤ 残溝と年式の明記、バッテリーの健全度、直近オイル交換のレシート提示
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車検残の見せ方。残期間が長いほど入札母集団が広がりやすい
早見表イメージ
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年式×距離の4象限を意識して自分の位置を把握する
新しい×少ない=強気、新しい×多い=整備で補正、古い×少ない=装備と稀少性で押す、古い×多い=出口再設計
例示ミニケース
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3年落ち 2.5万キロ
中古在庫と競合。写真と保証継承で上位帯へ -
6年落ち 8万キロ
中古在庫過多なら入札方式で競争を作り、消耗品の更新を文書で補足 -
10年落ち 3万キロ
装備が古いなら限定色やワンオーナー、記録簿フルを前面に
チェックリスト
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直近整備記録と消耗品の状態
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車検残の有無と期限
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走行の伸びを抑える入札段取り
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人気グレードと装備の確認
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例外的な需要(輸出 稀少)の当て先
まとめ:距離は数字、年式は装備と供給。自車の位置を四象限で把握し、整備と見せ方で帯を一段上へ引き上げよう。