結論:時間効率と段取りのラクさは出張査定、交渉幅とその場決定の強さは持ち込みが有利になりやすい。
最終的な“実質手取り”は、同日・同条件での提示額と減額条件の厳しさで決まります。
1) スピード・手間
- 出張査定:家・職場・駐車場に来てもらえるため移動ゼロ。複数社を同一時間帯でリレーすれば1回で比較が終わる。雨天や夜間も調整可。
- 持ち込み:その場で査定→当日現金化や名変着手まで一直線に進みやすい。待ち時間が読みにくい/移動の手間はある。
2) 価格の出やすさ
- 出張:競合他社が近くにいる前提だと入札競争になりやすく、初手から高めの提示が出ることも。
- 持ち込み:ピット・リフトで下回りや機関部を丁寧に見てもらえ、“隠れ減点”の不安が減る。その分、即決インセンティブ(即決+◯万円)が付くケースがある。
3) 安全性・トラブル回避
- 出張:鍵の預けっぱなしは避け、試乗は同乗が基本。個人宅では同席者を用意し、身分証・古物商許可の提示を確認。
- 持ち込み:店舗の書面・プロセスが整っていることが多い。キャンセル規定や**再査定条件(修復歴・装備欠品・走行増)**を事前に書面確認。
4) 減額・再査定を防ぐ準備(どちらでも共通)
- 開示:修理歴・交換パネル・警告灯履歴・スペアキー有無・記録簿は先に全部言う。
- 見栄え:洗車・車内無臭化・荷室の整理、タイヤ空気圧。写真も同じ日に撮って共有可。
- 付属品リスト:取説・記録簿・ナビSD/カード・ドラレコ台座・ホイールロックアダプタ等をチェックリスト化。
5) こう使い分ける
- 出張査定が向く:多忙/家族同席で意思決定したい/複数社を一発比較したい。
- 持ち込みが向く:当日中に契約〜入金まで済ませたい/下回りや装備の丁寧な確認で減額口実を潰したい。
6) ベストプラクティス(段取りの型)
- 同週同日に、出張2社+近隣店舗1社のハイブリッドで設定。
- 3社に同一情報パック(車検証写し・修理明細・付属品一覧・現況写真)を配布。
- その場は一発提示→上位2社だけワンプッシュで再提示。
- 決める前に減額条件・入金日・名変期限を明文化。
- 即決特典がある場合は、**合計手取り(特典込み)**で比較。
7) 早見表
観点 | 出張査定 | 持ち込み |
---|---|---|
時間/手間 | ◎(移動ゼロ) | △(移動・待ちあり) |
価格競争 | ○(入札に向く) | ○(即決加点あり) |
減額リスク | △(確認環境が限定) | ○(設備で詳細確認可) |
即日成約/入金 | △(要手配) | ◎(店内で完結しやすい) |
安全・書面整備 | △(業者差大) | ○(店舗基準が明確) |
まとめ
出張=効率、持ち込み=確度。どちらを選んでも、同日比較・情報の先出し・減額条件の文書化の3点を守ればブレません。
迷ったらハイブリッド運用で、最高額+条件の良い1社に“その場で”決めましょう。