fbpx

媒介契約はどれを選ぶ?一般・専任・専属専任の使い分けと条項チェック

結論:**“露出を最大化したいなら一般”“運用を一気通貫で走らせたいなら専任”“売却の時間軸がタイトなら専属専任”**が原則。どれを選んでも、条項(期限・SLA・KPI)が曖昧なら機能しません。


1) 種類と向き不向き(超要約)

  • 一般媒介:複数社に並行依頼OK。
    向き:相場が強い/写真映え良好/短期で反響を拾える物件。デメリットは“誰も本気にならない”リスク。

  • 専任媒介:1社に集中。売主は自分で見つけた買主と契約可。
    向き:運用を1本化し、写真・文言・A/Bテストを高速化したいとき。

  • 専属専任媒介:1社に集中、自己発見でもその会社経由で契約。
    向き:期日が決まっている/煩雑な段取りを丸投げしたいケース。

※専任・専属専任はレインズ登録期限・報告頻度が厳格(守らせる仕組みを条文化)。


2) サイン前に“必ず入れる条項”

  • レインズ運用:登録完了日/証憑の提示期限、写真・文言・価格変更の反映締切(例:翌営業日)

  • 他社客付けSLA:物件確認の当日応答48時間以内の内見候補提示、週末はオープン枠解放

  • KPIと改定トリガー問合せ率0.5%未満が2週連続→写真総入替→なお未達なら1.5〜2.5%改定等を文書化。

  • 活動報告フォーマットPV/問合せ/内見/競合在庫/次アクションを週次で。

  • 解約条項中途解約可/違約なし/請求は実費の明細提示分のみ

  • 写真・図面の品質基準写真20枚以上・家具レイアウト入り間取を必須に。


3) どれを選ぶ?状況別ガイド

  • 駅近・人気学区・眺望強い一般で露出最大化→反応が鈍ければ専任へ切替し運用を絞る。

  • 築古×良管理(説明力が要る)専任で一次情報(長計・履歴・設備年式)を束ね、毎週改善。

  • 期日が厳守(住み替え・相続整理):専属専任価格改定トリガーで機械運用。


4) 面談で聞くべき質問(短期で見抜く)

  1. 両手比率/他社客付け比率は?(囲い込み体質の見極め)

  2. 物確の平均応答時間・社内SLAは?

  3. 初動30日の運用計画(サムネ・A/B・改定トリガー)は?

  4. 直近3件の販売レポートを匿名で見せて(実物の品質確認)。

  5. 解約時の費用は“実費の内訳提示”のみでOK?


5) 失敗パターンと回避

  • 最高査定“だけ”で専属専任に:根拠乏しい強気は後の値下げ要因。→事例×補正ロジックの提示を義務化。

  • 報告が口頭/感覚週次レポートの定型がない会社は避ける。

  • 一般で“誰も動かない”開始2週でKPI未達なら、専任化+条項強化に即切替。

  • 解約で揉める中途解約可・違約なし・実費のみを契約書に書く。


6) 署名日のチェックリスト

  • 契約種別・期間(原則3か月)

  • レインズ登録日・証憑提示日

  • 物確SLA(当日応答/48hで内見候補)

  • 週次KPIのフォーマットと送付曜日

  • 改定トリガー(数値・幅・実行日)

  • 解約条項(違約なし・実費範囲)

  • 写真点数・図面品質の基準


まとめ

媒介は“誰に任せるか”より“どう運用させるか”が成果を分けます。

契約種別は物件と事情で選びつつ、レインズ×SLA×KPI×解約条項を最初に紙で固定。

これだけで、露出不足・囲い込み・値下げ連発といった“よくある失敗”の大半は回避できます。