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空き家売却のコツ|最低限の手入れとコスト感

結論:“写真に効く清潔感”と“管理の安心”を最小コストで整えるのが先。

解体や大規模リフォームの前に、現況売却・小規模整備・更地化の3案で手取り比較(価格−費用−期間コスト)を出し、数字で決めましょう。


1) まずやるべき最小メンテ(半日〜1日)

  • 清掃×換気:水回り・ガラス・鏡を重点。臭いと曇りを除くと写真映えが段違い。

  • 除草・枝払い:外構の荒れは“放置感”に直結。玄関〜アプローチだけでも整える。

  • 通電・通水テスト:内見前にブレーカー・給排水を確認。水道が止水なら再開手続き。

  • 残置物の“絞り込み”:大型家具は残すと撮影・内見でマイナス。必要最低限以外は撤去。

  • 簡易消臭無香料の清掃剤で。強い芳香剤は逆効果。

目的は「サムネ3枚をきれいに見せる」。LDK・外観(アプローチ)・水回りの3点を優先。


2) 代表的な費用目安(相場観)

  • 不用品撤去:1R相当 5〜15万円/一軒家 20〜60万円(量・階段・車両条件で増減)

  • ハウスクリーニング:空室 2LDK 5〜12万円、戸建 8〜20万円

  • 除草・庭木整理:小規模 3〜10万円、荒れ大 10〜30万円

  • 軽微補修(クロス部分張替・水栓交換 等):数万円〜

  • 防犯対策(鍵交換・簡易センサー):1〜3万円
    ※エリア・状態で幅あり。**“写真で効くものから”**順に。


3) 売り方の選択肢と考え方

  • 現況有姿で売る:最小コスト・スピード重視。告知・契約不適合の範囲を明確化。

  • 小規模整備して売る:清掃+部分補修で内見率UP→値引き幅縮小を狙う。

  • 解体して土地で売る:建築需要が強い整形地なら検討。解体費+税負担増まで入れたROIで判断。

簡易式
手取り = 予想成約 −(撤去・整備費+保有コスト×販売月数+仲介手数料 等)
→ 3案を並べ、最も手取りが大きいものを選ぶ。


4) 物件資料と法的まわり(空き家特有の詰まりどころ)

  • 名義確認:相続未登記なら**相続登記(2024年義務化)**を前倒しで。共有なら委任体制を明確に。

  • 境界・接道:戸建・土地は**現況ではなく“確定測量”**が理想。難しければ条項で補完。

  • インフラ:上下水・ガスの引込状況、止水・閉栓の有無を整理。

  • 固定資産税:年度途中の日割清算を前提に手取り試算。住宅用地特例の扱いも確認。

  • 管理・防犯:ポストの溢れ・雑草は近隣クレームの火種。定期見回りの手配を。


5) 離れた場所から売る“遠隔運用の型”

  1. 鍵管理:スマートロック or キーボックス+内見ログ。

  2. 近隣連絡:販売開始の挨拶と緊急連絡先の掲示でトラブル抑止。

  3. 定期点検:月1回の通気・通水・雨漏り確認を外注。簡易レポートで可視化。


6) 契約・表示で揉めない工夫

  • 残置物条項:撤去範囲・時期・費用負担を明記。写真で**“残す物”**を特定。

  • 契約不適合の範囲:空き家期間が長い場合は設備免責など現実的に設定。

  • 告知書:雨漏り・給排水・シロアリ・近隣対応履歴を一次情報で。


7) 2週間KPIで“動く勇気”

  • 指標:PV/問い合わせ率/内見率/内見→申込率

  • 弱い場合:写真差替え→文言強化→価格微調整(1〜2%)の順で。庭・アプローチの追加整備も即効性あり。


まとめ

空き家は放置感の解消=価値回復

まずは清掃・除草・残置整理・通電通水の“最小4点”で写真の説得力を作り、3案の手取り比較で売り方を決めましょう。遠隔でも鍵・見回り・近隣対応を仕組み化すれば、価格のブレとトラブルを最小化できます。