生活保護というワードは、かなりマイナスの印象があるかと思いますが、実際にはどんな人でも最低限の生活を営むことができる最高のセーフティーネットです。
もしもこの制度がなければ、日本に住む人たちの精神的な不安は今以上に大きくなってしまうことでしょう。
一部の不正受給をする人たちの存在によってマイナスのイメージが強くなってしまいますが、困窮世帯にとっては大きなメリットを得られる制度なのです。
この記事では、そんな「生活保護のメリットや種類、手順」について解説していきたいと思います。
生活保護とは?
生活保護は、日本国憲法の第二十五条で定められている「すべての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という文言を遂行するために作られた制度です。
寄り具体的な内容を盛り込んだ、「生活保護法」が定められており、生活保護制度はその法律によって定められました。
2021年では、163万世帯がこの生活保護を受給しています。
新型コロナウイルスの影響によって雇用が悪化している現在の日本では、1年間に23万件以上もの生活保護申請がされています。
しかし、この制度は収入が少ない人の誰もが受給できるものではありません。
- 預貯金など使われていない資産がある人
- 働く能力がある人
- 各種手当や年金が受け取れる人はまずそちらを活用する
この制度は、個人ではなく世帯単位となるので、本人の収入が低かったとしても、扶養者が十分な収入を得ている場合には受給することができません。
例えば親や兄弟といった親族の扶養に入れるのであれば、まずはそちらを優先するという条件もあります。
生活保護には8つの種類がある
「生活保護」と言ってもその種類は1つではなく、「8種類」に分かれています。
生活扶助
衣食や光熱費といった日常生活に必要なものについて行われる保護
住宅扶助
家賃や地代、住宅の修理といったものについて行われる保護
教育扶助
義務教育に伴う学用品や給食費といったものについて行われる保護
医療扶助
病気や怪我といったものの医療費について行われる保護
介護扶助
介護サービスなどについて行われる保護
出産扶助
出産に必要な費用について行われる保護
生業扶助
高等学校等に就学するための費用や仕事に就くための費用などについて行われる保護
葬祭扶助
葬祭などに要する費用についての保護
これらの種類を必要に応じて単給または併給されるような形となります。
生活保護のメリット
生活保護を受給するメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。
1つずつ解説していきましょう。
必要最低限度の生活費を手に入れることができる
様々な事情により収入が少なくなってしまった世帯であっても、最低限度の生活を営む程度の金額を受給することができるようになります。
衣食住において最低限度の生活ができるようになれば、生活を立て直し経済的に自立できる可能性も高まっていきます。
免除や非課税になるものがある
生活保護を受給している期間は、国民年金や国民健康保険、医療費、保育料などが免除されます。
また、固定資産税や都市計画税、住民税、軽自動車税なども非課税になります。
他にも、NHK受信料が減免になったり、JR通勤定期代が3割引きになる、上下水道料金が減免になるといったメリットもあります。
生活保護を受給する手順
生活保護の受給は、年々審査が厳しくなっているのが現状です。
前述した通り、2021年には新型コロナウイルスの影響もあり、23万件以上もの生活保護申請がされましたが、審査が通る件数はそれほど多くはないでしょう。
申請の手順は以下の通りです。
必要な書類の準備
家賃や光熱費などの請求書、直近の給与明細、預金通帳、病気の診断書、離職票、離婚したことを証明できる住民票など、用意できる書類をすべて準備します。
「どのような困窮状態なのか」をしっかりと説明できるようにする必要があるわけです。
福祉事務所への相談
生活保護の申請や相談の窓口は、住んでいる地域の「福祉事務所」となります。
相談をすることで、生活保護の制度について深く知ることができますし、他の制度の利用ができないかどうかや申請する生活保護の種類などについて相談することが可能となります。
生活保護を申請し調査を受ける
申請自体は容易にできますが、問題となるのがその後の調査です。
ケースワーカーによる家庭訪問や資産調査、扶養義務者の援助が受けられるかどうかの調査、収入調査、働ける状態であるかどうかの調査などが行われ、審査結果が通知されます。
審査が通り次第支給が開始される
無事に審査が通ると、定められた金額が保護費として支給されます。
審査機関は基本的に14日以内となります。
生活保護の受給期間中は、定期的なケースワーカーの訪問調査があります。
まとめ
今回は、「生活保護のメリットや種類、手順」について解説してきました。
必要最低限度の生活費を手に入れることができる
免除や非課税になるものがある
生活保護を受給することで、最低限度の生活を営むことができるようになります。
もしも生活に困窮している場合には、積極的に生活保護の受給を検討してみましょう。